【Q&A】どんな冷媒? R-23代替? 低GWP? フロン排出抑制法対応?
冷媒を担当していますと季節の暑さも忘れてしまいます、事業開発企画室の片山です。
今年はR-469Aの販売を開始してから3年目になります。フロン排出抑制法では2025年までにGWP(地球温暖化係数)1500以下の冷媒使用を目標とされていることもあり、今年はより多くのお客様よりお問い合わせをいただいております。
そこで…R-469Aを取り扱い始めてから印象深かった『ご意見』『ご質問』をQ&A方式で投稿したいと思います。
❏ Q&Aの前に…
2024年1月30日~2月2日の期間、東京ビッグサイトで開催された第43回冷凍・空調・暖房展「HVAC&R JAPAN 2024」にてR-469A冷媒を展示させていただきました。当日は天候にも恵まれ、多くのお客様にご来場いただく事ができました。当ブースへお越しいただきどうもありがとうございました。
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【Q&A】冷媒R-469Aとは
Q:R-469Aはどのような冷媒ですか?
A:R-469Aは超低温用に使用されるR-23の代替冷媒です。R-23の代替としては国内で唯一GWP(地球温暖化係数)1500以下(GWP値:1357)を達成しています。またA1認定も受けており、環境配慮と安全性を両立した次世代の冷媒です。
Q:R-469Aは混合冷媒だと思いますが、どのような冷媒配合ですか?配合には今後入手困難と推測されているR-23も含まれていますか?
A:R-469Aは3種混合冷媒で、R-744、R-32、R-125で構成されています。R-23は使用しておりませんので調達性も問題ございません。
Q:混合冷媒ですが、単一冷媒と比較してどういうところに注意すべきでしょうか?
A:R-469A冷媒の場合、充填時にガス容器内の混合冷媒ガスをすべて充填する必要があります。すべて充填することにより混合されている冷媒種すべてが冷凍回路に行き渡り、性能を発揮できます。
Q:A1とはどのような認定ですか?
A:不燃であり無毒であることの認定です。JSRAE評価結果認定を取得していますので安心してご使用いただけます。ASHRAE34:A1/ ISO817:A1/A1 の評価も受けています。
Q:R-469Aはどの温度帯まで使用できますか?
A:被冷却物温度で-70℃まで到達可能です。
Q:R-469Aは既存の冷凍回路でも使用可能ですか?
A:R-23用の冷凍回路へR-23とほぼ同じ冷媒量でドロップインが可能です。ただしこの場合、被冷却物温度は-60℃までとなります。
Q:ドイツ・WeissTechnik社が開発した冷媒は海外製品・輸入品になると思いますが、安定的に供給できますか?
A:当冷媒は輸入品ではなく日本国内で製造していますので、安定した供給が可能です。
Q:冷媒の採用実績はありますか?
A:はい、当冷媒は開発国ドイツをはじめヨーロッパでは多く流通しています。日本国内でも冷凍保存庫や恒温槽等で採用され国内市場に流通しています。
Q:温度グライドは比較的高いですが…大丈夫ですか?
A:温度グライドは一見高いですが、仕様の温度範囲内では特に問題ございません。
他にも多くのご質問を受けておりますが、ケースバイケースの回答になりますので、今回はここまでとさせていただきます。ご質問がございましたらどうぞお気軽にお問い合わせください。
新規開発に限らず、既存機器への導入を検討されている場合もぜひご相談ください。専門技術スタッフとともに対応させていただきます。
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⇩URL⇩R-469Aの紹介ページです。⇩URL⇩
超低温低 GWP 新冷媒 R-469A | 信頼性試験/環境試験のETAC
今後ともR-469A冷媒とエタックをよろしくお願いいたします。
事業開発企画室・片山