急速温度変化試験器 Clime Event

エタッくん:
みなさん始めまして。エタッくんと申します。

佐藤:
こんにちは、エタッくん。営業の佐藤です。

エタッくん:
JEDEC規格の『JESD22-A104E』を恒温恒湿槽でやってみました。

佐藤:
JEDECの規格と言えば世界中で使われている規格ですよね。

※用語:JEDEC
JEDEC半導体技術協会は半導体技術を行うためのEIA(Electronic Industries Alliance)の機関で、電子技術業界のあらゆる領域を代表する事業者団体である。(Wikipediaより抜粋)

エタッくん:
そうですよ。今回はJEDEC規格の中の、『Temperature Cycling:JESD22-A104E』のはんだ接合部の試験をやってみました。
Temperature Cyclingは直訳すると温度のサイクルですが、ヒートショックや熱衝撃と受け止める方もいらっしゃると思います。

佐藤:
という事は、エタックの温度サイクル試験器 WINTECHを使えばできそうですね。

佐藤:
あっ、規格の中に「2.12 ramp rate: The rate of temperature increase or decrease per unit of time for the sample(s).」という項目があります。
JESD22-A104Eにはランプ制御の定義が記載されていますね。

※用語:ランプ制御
傾斜制御とも言い、環境試験器を用いる温度の試験では、一般的に直線的な温度移行を実現させる制御としてとらえられることが多い。

佐藤:
WINTECHでは温度復帰時間(温度移行速度)が設定できないから、 “厳密に言うと” JESD22-A104Eの試験はできないですね。
この試験ができる環境試験器があるのですか?

エタッくん:
はい、恒温槽(恒温恒湿槽)でこの試験はできるんですよ。

佐藤:
恒温槽は1つの槽内で低温から高温まで設定できる環境試験器、恒温恒湿槽はさらに湿度も制御できる環境試験器ですけど、エタックのHIFLEX NEO-Eでできるのですか?

エタッくん:
いいえ、HIFLEX NEO-Eではなく、
Clime Eventでできます。

佐藤:
Clime Eventとは我が社、楠本化成株式会社が販売窓口になっているWeiss Technik社の急速温度変化試験器のことですね。

エタッくん:
そうです。今回はClime Eventの「C/480/70/25」という型式で、試験をやった結果が以下の通りです。
試験器の中には電子基板を複数枚入れています。

佐藤:
今回の試験条件は-40℃~+100℃を設定して、Ramp rateはJESD22-A104Eのはんだ接合部の試験で推奨されている10℃~14℃/分より速い20℃/分を設定したのですね。

用語:Test Condition
規格の中に「5.2 Maximum and minimum temperature」という項目があり、高温と低温の組み合わせがTest Condition(A~T)によって分類されている。ただしこの組み合わせ以外も設定してよいとされている。

エタッくん:
先ほどのグラフの通り、20℃/分でランプ制御できています。

佐藤:
Clime Eventは温度移行速度が速くランプ制御ができるので、JEDEC規格に限らず様々な試験規格に対応できますね。

エタッくん:
エタックの試験所には最速25℃/分の試験が可能なClime Eventが複数台あるので、
試験を受託することも出来ますよ!


今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。