ETAC Testing Course
バッテリ信頼性評価
近年、電気自動車(EV)や蓄電システムの普及により、リチウムイオン電池をはじめとするバッテリの安全性と品質確保がこれまで以上に重要になっています。見た目が同じでも、バッテリ内部では化学反応・発熱・膨張収縮が常に起こっており、設計段階の性能だけでは安全性を保証できません。そのため、実際の使用・輸送環境を再現し、性能と耐久性を検証するバッテリ信頼性評価試験が不可欠です。
なぜバッテリ評価試験が必要なのか
ッテリは使用環境によって性能や安全性が大きく変化します。高温・低温・湿度変化・振動・衝撃・過充電・過放電といった外的要因が加わることで、発熱・膨張・ガス発生・劣化などのリスクが発生する可能性があります。
そのため、実使用環境を模擬した信頼性試験を実施し、長期的な安全性と安定性を確認することが不可欠です。これにより、開発段階で潜在的な不具合を早期に発見し、製品の信頼性と品質を高めることができます。
国際輸送に不可欠なUN38.3認証
バッテリを国際的に輸送する場合、国連勧告UN38.3試験の合格が義務付けられています。この試験は、航空・海上輸送時の安全性を確保するための国際基準であり、以下の8項目の試験で構成されます。UN38.3に合格することで、航空・船舶・陸上輸送すべてにおける安全認証を取得できます。逆に、未試験のバッテリは国際輸送が制限されるため、開発・製造段階での対応が不可欠です。
| 試験項目 | 内容 | 主な目的 |
|---|---|---|
| T.1 低圧試験 | 11.6kPa以下の環境で6時間保持 | 航空輸送時の低圧環境を模擬 |
| T.2 温度試験 | -40℃〜+72℃を10サイクル | 極端な温度変化への耐性確認 |
| T.3 振動試験 | 7〜200Hz範囲で12回実施 | 輸送時の振動影響を評価 |
| T.4 衝撃試験 | 150gn(小型)/50gn(大型) | 輸送中の衝撃耐性を確認 |
| T.5 外部短絡試験 | 短絡時の異常発熱を確認 | 発火・破裂の防止 |
| T.6 衝撃/圧壊試験 | 外圧・変形耐性を確認 | 構造強度の評価 |
| T.7 過充電試験 | 過充電時の温度上昇を確認 | 制御異常時の安全性評価 |
| T.8 過放電試験 | 過放電後の反応確認 | 電極劣化や発熱リスクの確認 |
信頼性試験がもたらす3つのメリット
1. 安全性の確保
発火・破裂などの事故リスクを最小限に抑制。
2. 品質・寿命の保証
温度や負荷変動下での性能劣化を定量的に把握。
3. 企業ブランド価値の向上
試験データに基づく信頼性保証により、顧客・取引先からの評価を高めます。
エタックの評価体制
エタックは、環境試験器メーカーとしての豊富な実績と充放電・温度・振動を統合制御できる試験環境を備えています。恒温恒湿槽・温度サイクル試験器・振動試験機・充放電装置などを組み合わせ、実際の走行状態や輸送環境を再現した総合的なバッテリ評価が可能です。
エタックを選ぶ理由
UN38.3対応
国際輸送試験をワンストップで実施
多様な試験設備
大型バッテリパックからセル単体まで対応
高い再現性
温湿度・振動・電気試験を同時制御
豊富な実績
自動車メーカー・電池メーカーとの共同評価経験多数
安全と信頼を、確かなデータで支える
バッテリ評価試験は、製品の安全性と信頼性を裏付ける「見えない品質保証」です。
エタックは、輸送試験から耐久試験まで一貫対応し、貴社の開発・量産を確かなデータで支えます。国際認証や品質保証のパートナーとして、ぜひエタックにご相談ください。






